Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme
信玄の再来
一
「わッ!」
と、大地へおちてきたのを見れば、目も鼻も口もわからない。満顔ただからくれないの一コの首。
信玄の再来
一
さても伊那丸は、小袖のうえに、黒皮の胴丸具足をつけ、そまつな籠手脛当、黒の陣笠をまぶかにかぶって、いま、馬上しずかに、雨ヶ岳をくだってくる。
世にめぐまれたときの君なれば、鍬がたの兜に、八幡座の星をかざし、緋おどしの鎧、黄金の太刀はなやかにかざるお身であるものを……と、つきしたがう、民部をはじめ、忍剣も小文治も蔦之助も、また咲耶子も、ともに、馬をすすめながら、思わず、ほろりと小袖をぬらす。
兵は、わずかに七十人。
みな、生きてかえる戦とは思わないので、張りつめた面色である。決死のひとみ、ものいわぬ口を、かたくむすんで、粛々、歩をそろえた。
まもなく、梵天台の平へくる。夜の帳はふかくおりて徳川方の陣地はすでに見えなくなったが、すぐ前面の人穴城には、魔獣の目のような、狭間の灯が、チラチラ見わたされた。その時、やおら、俎岩の上につっ立った軍師民部は、人穴城をゆびさして、
「こよいの敵は呂宋兵衛、うしろに、徳川勢があるとてひるむな――」
高らかに、全軍の気をひきしめて、さてまた、