Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme
「やかましいッ」
侍の一喝に、蛾次郎はひやりと首をすくめる。
「ご主人半助さまには、きさまのような小僧になんのご用もないとおっしゃった。ペラペラむだ口をたたきおらずと退散せい」
「へえ、……こりゃ妙だ。あれほど蛾次郎に、鷲をぬすんでくれとたのんだ半助さまが、きょうになって、用がないとはずいぶんひどい。それはなにかのおまちがいでしょう」
「だまれ、へらず口の達者なやつだ。いつまでお玄関に立ちはだかっていると、つまみだすからそのつもりでおれ」
「ちぇッ、ばかにしやがら」
「こいつめ、まだでて失せぬかッ」
「いまいましい! けッ、よくも人にカスを食わせやがったな、おぼえていろ、いまに鷲に乗って、この屋敷の上から小便をひっかけてやるから」
得意と、えがいてきた慾望を、めちゃめちゃに裏切られた蛾次郎は、腹立たしさのあまり、出放題なにくまれ口をたたいて、黒屋敷の門をでようとすると、横からふいに、
「これッ、待て!」
と、ふとい腕が、むんずとかれの襟がみをつかみもどした。
「あッ、――あなたは菊池さま」
「ただいまなんと申した」
「くッ、くるしい。……べつになんにもいいはしません」