Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme
「ヘエ、洞穴を」
「ウム、洞穴だ! かならずどこかに頂上へ抜けでられる穴口があるはずだ」
「そしてそれをどうするんで?」
「いずれ要所要所には、石扉を閉てたり岩石や組木を組んで、ふだんは通れぬ仕掛けになっているだろう。それをおまえたちの槌でいけるところまで掘りぬいていくのだ」
「へえ? ……そうして」
「そうして不意にとりでの郭内にあらわれ、岩くだきの強薬を爆発させて、砦にるすいをしているやつらがあわてさわぐまに、小太郎山を乗っとってしまう! むろん、これだけの人数ではむずかしいが、砦のなかにはまえまえから、こっちの味方が諜者になって入りこんでいるし、火薬の爆音をあいずとして、甲府表から、いちどきに家中の者が攻めかけてくる手はずとなっておるのだから、いわばわれわれは乗っ取りの先陣、願うてもない誉れをつとめるわけなのだ」
おどろいたのは小頭の雁六、ほか六十人の山掘夫たちである。
金脈だ金脈だというので、なにも知らずにきてみれば、命がけの合戦をやるのだ。間道からもぐりこんで、とりでをかきまわすという危ない役目、鉱山の坑へ細曳一本で吊りさがるよりは、まだ危険だ。