Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme

Aozora Bunko

と、禽に聞いてみるよしもなかった。咲耶子はまたすごすごとそこをさった。

すると、大蛇の背なかのようなものが、笹を分けてザワザワと彼女についていく――それはかなりまえから先のかげをねめまわしていたのであるが、咲耶子は知らなかった。

林の道が三ツ股にわかれているところへくると、その左右にも、ふたりの人間がかがんでいて、足音を聞くとともに、ムクッとうごいたよう……

「だれじゃッ?」

はげしくいって、キッと小脇差に手をかけて立ちどまると、甲虫のような茶色の具足をつけた侍が、いきなりおどりあがって左右から二本の槍をつき向けた。

「咲耶子! しずかにしろ」

「ヤッ、おまえたちは、外曲輪の番卒ではないか」

「ばかをいえ、おれたちは大久保長安さまからたのまれて、それとなくまえから野武士をよそおい、この砦へさぐりに入っている黒川八十松、団軍次郎という者、どうだ胆をつぶしたか」

「大久保長安? ――やや、すると、おまえたちは、慾に釣られて敵の諜者に買われたのじゃな」

「知れたことだ! 武田伊那丸は留守、小幡民部もでていったこの砦は、もう空巣同然、入れ代ってきょうからは、大久保石見守さまが下り藤の旗差物と立てかわり、家康公のご支配となる。