Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme
才蔵は御岳につくまで、じゅうぶん腕をきたえておこうというので宿へつくと稽古槍を借りて、源次郎をワラ人形のように突きたおす。
太刀を持っては大九郎にかなわず、槍をとっては才蔵に向かえなかった。それでも源次郎は謙遜無口で、よく大九郎のめんどうをみたり、才蔵に槍の教えをうけたりしながら、順路東海道の旅をはかどっていた。
浜松の城下へついた晩、
「一つ皮肉に、せんだって使者にまじってきた、菊池半助をたずねて、一晩泊めてくれと申しこんで見ようじゃないか」
大九郎の発意で、いたらこの間のことを揶揄してやろうぐらいな考え、伊賀組の屋敷へおしかけていってみたが、
「運のいいやつめ」
と、大九郎は門前から苦笑しながらもどってきた。
もう菊池半助も、家中の人々とともに、武州御岳へ発足していて留守だった。
やむなく町へでて、ぶらぶら旅籠をさがしていると、
「おや、可児才蔵さまじゃござんせんか」
と前にかがんで、なれなれしく人の顔をのぞきこんだ町人がある。
「だれだ、その方は」
「お忘れですかい、わっしゃあ裾野でお目にかかったことがあります。へい、一ばん最初は釜無川の河原でね」