Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
そこで、ルンペン青年は、おずおずと、つぎのようなおそろしい話をはじめたのです。
その夜、このルンペン青年は、ねぐらをもとめて、町から町をさまよっているうちに、島田邸のいけがきのそとを通りかかりました。それは、思いあわせてみると、透明怪人が地下室の金庫から「真珠塔」をぬすみだした、すぐあとのことだったのですが、青年は、いけがきの中の、くらい庭に、何か、モゾモゾうごいているものがあるのに、気づいたのです。
そこで、立ちどまって、いけがきのすきまから、中をのぞいて見ました。
青年の目は、くらい所ばかりあるいてきたので、やみになれていました。それに庭の遠くのほうに常夜灯の電灯がついていて、その光がかすかに、そのへんを照らしていました。
目をこらすと、一本の立ち木の下の草むらにみょうなものがちらばっています。ネズミ色のオーバー、黒っぽい洋服、白いシャツやズボン下、ネズミ色のソフト帽、クツもちゃんと一足そろっています。それだけなら、なんでもないのですが、それらの衣類にまじって、じつにおそろしいものがころがっていました。青白い色の、まるいものです。そして、それにモジャモジャと毛がはえているのです。