Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
白いフサフサしたかみの毛、胸までたれた白ひげ、コウモリのようなそでのある、みょうな黒い外とうをきています。ギロッと光っているのは、四角なガラスの、ふちなしメガネです。くらくて、よくはわからないけれど、そのメガネの中で、ほそい目が、ニヤニヤ笑っているようでした。
この怪老人と大友少年とは、しばらくにらみあっていましたが、いつのまにか、老人の手が大友君の片手を、グッと、にぎっていました。
「きみと、ちょっと話がある。こちらへ来たまえ。何も、こわいことはないよ。」
老人は、あんがい、やさしい声で、言いました。
「いやです。ぼく、もう帰ります。はなしてください。」
大友君は、勇気をふるって、やっと、それだけ言いました。そして、いきなり、逃げだそうとしましたが、老人に手をにぎられているので、どうすることもできません。ひどく力のつよい老人です。
「ハハハハハハ、けっして、逃がさないよ。ここのひみつを見たものは、二度としゃばへは出られないのだ。まあ、あきらめて、こちらへくるがいい、きみに見せるものがある。話すことがある。」
老人は、そう言って、大友君の手をにぎったまま、グングンおくのほうへ、あるいていきます。