Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
化学実験台のわきには、大きな薬品戸だながたち、色さまざまの薬ビンが、ズラッと、ならんでいます。そのほか、わけのわからぬ器械が、部屋いっぱいに、おいてあって、なんだか、おそろしくなるほどでした。化学実験台の上に、三本だての西洋しょくだいがおかれ、三本の大きなローソクが、あかあかともえています。
「おどろいたかい。ハハハ……、まさか、地の底に、こんな研究室があるとは、思わなかっただろう。しかし、この地下室は、わしがつくったのではない。これは戦争のときに、陸軍がつくった防空ごうでね、こういうりっぱな秘密室が、ちゃんとできていたのだ。この部屋は、司令部になるはずだった。そういうひみつを、だれも知らないで、そのままになっていたのを、わしが、むだんで拝借しているというわけさ……。まあ、そのイスに、かけなさい。」
怪老人は、そう言って、自分も一方のイスに腰をおろしました。明るい光で見ると、老人の顔は、いよいよぶきみです。まっ白な頭、まっ白な長いひげ、ワシのような高い鼻、四角なふちなしメガネのおくに、ギロリと光る、するどい目、なんだか妖怪博士とでも言うような感じです。