Japanische Klassiker mit Furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme
八
言葉が制限であり、習慣が附け紐である限りは、要するにそれはただ蕪村のいわゆる「水桶にうなづき合ふや瓜茄子」である。
八
そんな憎まれ口をきくのが私の目的ではなかった。チャンパ菊の異名に今一つ、辞書にも認められたササヤキグサというのがある。物にも似合わぬ佳い名である。この言葉については色々の空想が起る。たとえばあの鈴なりになった枝の種子が、風に吹かれて幽かに鳴るのかとも思われ、実は私もその音を聴いたような気さえする。しかしこれは明かに空想であった。種は柔かな綿のようなものに包まれて静かにこぼれている。そうして梧桐のようなあの大きな葉は、がらがらならともかくも、ささやく音は立てようとも思われぬのである。比較はどこまでもして見なければならぬ。東京の近くでは相州の津久井の山村などが、どこでもタケニ草をササヤケといっている。即ち遠くから見てこの草の連なった穂先が、笹に似てやや焼けたような色を帯びていることが、この名の与えられた元の動機であったらしいのである。これをササヤキ草と横なまる位のことは、少しく風流心のある者ならば誰にでも出来る。まして適切でもない色々の文芸用異名に、久しく馴らされている人ならば喜ぶかも知れない。