Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme
「宵に綾吉を誘ってもらった時の外は、力兄哥はずーっと、皆んなと一緒でしたよ」
誰やらが植幸の返事を横合から取って口を出します。
「宵に誘った?」
万七の眼は、かえって疑わしい光を増します。
「今晩の幽霊退治に、綾吉だけ出て来なかったので、亥刻時分に、力兄哥に誘わせましたが、用事があるんだって、とうとう来ませんでしたよ」
と植幸。
「亥刻なら宵でもあるまい」
血潮の固まりようを眺めながら、万七は一歩突っ込みました。
「親分、番太から聞きましょう、表から入るには、番太の前を通るはずですから」
清吉は一ぱし鼻を蠢かします。
「フーム、それもよかろう。――一体亥刻からこっち、綾の家へ来たのは誰と誰だえ」
万七は事務的に番太へ問い進めました。
「ヘエ、亥刻頃力兄哥が来てしばらく話して帰ったきりですよ。表から誰も入りゃしません。子刻時分から幽霊退治が始まったようですが、私などは幽霊とは縁のない方で、いつもの通り子刻には表の油障子を締めて、寝支度にかかりましたよ」
「そうだろう。力松、言い訳があるかい。亥刻時分に来た時、綾の野郎を殺し、素知らぬ顔をして植幸へ帰って行ったろう。