Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme
二
「町人の恥は嬉しいな」
平次はまだ少し茶化しながら、それでも次第にこの話に引入れられる様子です。
「一体、この世の中に、化物や幽霊はあるものでしょうか、ないものでしょうか、親分」
「俺は化物や幽霊に付き合いはねえ。そんな事は横町の手習師匠にでも聞くがいい」
「でも、出るのは確かですよ。お内儀は何べんも見たって言うんだから」
「出るだろうよ。俺はそのエテ物に、足が二本あるか、四本あるか、知りたい」
「じゃ、升屋へ乗込みましょう。主人もお内儀も喜びますよ」
「止そうよ。化物退治は気が乗らねえ。が、主人かお内儀に逢ったら、これだけの事を言っておくがいい。――エテ物は離室を明けさせたい様子だから、一晩店へ引揚げて、様子を見るがよかろう、――用心が悪いと思うなら、あまり物を怖がらない番頭を一人泊めるように――と」
「そう言って来ましょう」
ガラッ八の八五郎は、そのまま飛出しました。この馬鹿馬鹿しい化物騒ぎが、平次が今まで経験したことのないほど、不気味な恐ろしい事件の発端になろうとは素より知る由もありません。
二
翌る日、升屋の主人由兵衛は、お内儀のお蔦と一緒に、銭形平次の小さい家を訪ねて来ました。