Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme
二
間違えを起さなきゃアいいがな、八」
銭形の平次は妙なところへ気を廻しました。
「行ってみましょうか、親分」
ガラッ八はすっかり好奇心で有頂天です。
「岡っ引が顔を出したら、幽霊の方が驚くだろうよ」
「親分が顔を出しゃ一ぺんに露見するが、あっしなら大丈夫で。幸い植幸の離屋を足場にすることになっていますが、植幸の親爺は長い間の懇意だから、何とか誤魔化して勢子に入れてくれますよ」
「二本足のある幽霊などを生捕ると後が面倒だぞ、気を付けるがいい」
平次は笑っておりました。この馬鹿馬鹿しい幽霊退治が、どんな大事件の緒口になるか、ガラッ八は素より、平次も知る由はなかったのです。
二
植木屋幸助の離屋に集まったのは、恵大寺の門前から墓場へかけて、疎らに建ち並んだ長屋の若い者が十二三人、灯の中に大勢居るうちは、幽霊などは手捕りにして、三盃にして喰いそうな顔をしておりますが、一人一人の胸の中は、相当ビクビクものだったに相違ありません。
「これで皆んなかい、何? 地紙売の綾吉が居ねえ」
植幸の親爺は、渋い茶を配りながら、一座の頭数を勘定しております。
「明日までに納める誂物があるから、どうしても出られないって言ってたぜ」