Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme
縄張争いのうるさい万七が相手だけに、ガラッ八もすっかり用心深くなります。
「大層運が良いんだね、――一体どんな事を見たんだ」
「その石屋の力松とか言うのは、亥刻からずっと今しがたまで、あっしの側を離れませんぜ」
「なるほどね。八五郎兄哥が下手人の相棒でないとすると、これは一応尤もだが、亥刻時分に、綾の野郎を誘いに来たとき殺したとしたら、どうだ」
「それも考えましたよ、――番太の爺さんに聞いて御覧なさい。力松が帰った後、綾吉の家の灯がしばらく点いていたのが半刻(一時間)ばかり経って消えたそうですよ」
「…………」
「力松が殺してから半刻も経って、わざわざ灯を消しに忍び込んだ者があったとは考えられませんぜ」
「風が入って灯を消すとか、丁子が溜って独りで消えるとか――」
「雨模様で風はなかったし、障子はみんな締め切ってありますよ。行灯に破れはなく、丁子なんかも溜っちゃいません」
「…………」
万七は少しばかり躊躇しましたが、
「親分、平次の子分の指図を受けたとあっちゃ、旦那方へ申訳が立ちませんよ」
お神楽の清吉は、たまり兼ねて袖を引きます。
「行こう、清吉。――八五郎兄哥、気の毒だが玄翁が力松のものでないと解るまでは、この縄は解けねえよ。