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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme

Aozora Bunko

ノコノコ這い出して来やがると、無事じゃおかねえよ」

治助の手にはキラリと何やら光ります。多分脅かしの匕首でしょうが、こうなると、青髯の凄まじい男よりは、華奢な治助の方が、遥かに悪党らしい様子です。

「兄哥、勘弁してくんな。俺はもうイヤだ。――大きな声を出すぜ」

「馬鹿野郎。――仕様のねえ人足だ。今引上げてやるから、待っていろ」

そう言いながら治助は、闇の中にそっと匕首を構えます。井戸の中から上がって来る相棒を一と突きにして、その臆病な口を封じた上、自分で中の秘密を捜る積りでしょう。

がしかし、こうなると平次も放っておけません。由兵衛と顔を見合せると、

「御用ッ」

バッと飛出し様、治助の利腕を殴りました。

「あッ、何をしやがるッ」

匕首を叩き落されて、拾いにかかると、加勢に飛込んだ主人の由兵衛、咄嗟のまに、その匕首を蹴飛ばします。

「神妙にせい」

平次の馴れた手は、早くも治助を取って押えましたが、同時に、井戸から飛出した青髯、由兵衛をドンと一と突き、疾風の如く裏木戸から飛出すのを、

「どっこい、待っていたぞ」

闇から生れたようなガラッ八の八五郎、一流の糞力に、青髯の後ろから、むずと羽掻締めにしてしまいました。