Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme
六
れたとなると、話がまるっきり違います。
由兵衛が青くなったのも、とみには口も利けないのも、全く無理のないことでした。
六
「親分、何だって由兵衛を縛らなかったんで?」
治助と青髯を番所へ引いて行く途中、たまりかねて八五郎は訊きました。
「七年前のことだ。あれだけの証拠じゃ縛れない。――それに、こいつらが井戸を掘っている時、由兵衛は平気な顔をしていたよ。――いや、平気どころじゃない、面白がって眺めていたくらいだ。井戸の中に自分の殺した死骸があると知っていちゃ、どんなに大胆な人間でも、あんな暢気な顔は出来るものじゃない」
「なるほどね」
「それに、この二人を縛る時は手を貸して、俺の危ういところを助けたり、灯を番頭の手から取って井戸を覗いたり、――どうしても下手人と思えない事をしている。あの井戸が窓の下にあるのに、離室に平気で五六年も寝起きをしているのもおかしいじゃないか」
「ヘエ――。そう言ったものかな」
ガラッ八はまだ腑に落ちない様子ですが、平次にそう言われると、強いて抗うほどの智恵もありません。
「安心するがいい。升屋は万両分限で、神田一番の両替屋だ。身に覚えがあってもなくても、由兵衛は逃げも隠れもすまい。