Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme
七
「待て待て、そんな話じゃねえ。お前を突出す代り、本当の下手人を捜して、あの邸からお町を救い出しゃ、それでよかろう――そんな事で手をうっちゃどうだ」
「有難え。親分、未練なようだが、お町は泣いているぜ、助けてやっておくんなさい。恩に着ますよ親分」
浅五郎は涙ぐんでさえおりました。
「俺には段々判って来ているんだが、あの家の人間が気に入らねえのと、とりわけ殿様の面が癪にさわるから、しばらく知らん顔をして様子を見る積りだったんだ。――お前に言われなくたって、人身御供のお町だけは助けてやりたい。行ってみようか、八」。
「親分」
ガラッ八も妙に涙っぽい眼で平次を見上げました。
七
「平次、どうだ、曲者が判ったか」
大村兵庫はまだ左の眼に繃帯をしたまま、脇息にもたれて平次の方を見やりました。
「大方判ったような気がいたします」
「ほう、それはえらいな。――褒美の金に糸目をつけるわけではないが、お町と浅五郎は、こっちで捉まえたのだから、曲者がこの二人のうちなら、その方の手柄にはならぬぞ」
殿様の生摺れが、またイヤな事を言います。
「お町、浅五郎に罪はございません」
「はて?」
「他に下手人があったとしましたら、お町浅五郎の両名はお許し下さるでしょうか」