Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme

Aozora Bunko

吟味与力笹野新三郎は、我が事のように喜んで待っていたのです。

「有難うございます。思いの外手軽に捕まりました」

「旦那、私は『千里の虎』なんかじゃありません、ただの按摩の竹の市で」

竹の市はガラッ八に突飛ばされると、そこにある物に躓いて土間に坐り込みます。

「千里の虎でなきゃア、何だって盲目の真似をした」

「えッ」

ガラッ八も驚きましたが、それよりも驚いたのは竹の市でした。

「偽盲目とどうして判った。平次、それを話してやれ、本人もいつまでも盲目の真似をするのが、馬鹿馬鹿しくなるだろう」

笹野新三郎はうまい事に気がつきます。

「盲目でない証拠は沢山ありますが、まず家の中をあんなに取散らばしているのが変です。盲目というものは、居廻りの物をキチンと片付けて、何がどこにあるか、よく解るようにしておくものです」

「なるほど」

「それから、いくら感が悪いと言っても盲目です、目明きのお糸が聞き付けた曲者の足音を聞かなかったはずはありません」

「…………」

「この通り目を開いたっきりで、本人は内障眼だと言っていますが、いつまでも瞳が動きません、動けば凝っと明後日の方を見詰めています。