Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme

Aozora Bunko

それはともかく、――

「たから屋の店中の者は言うまでもなく、町内からも加勢が出て、心当りへ人を飛ばし、主人夫婦と番頭と下女だけで留守をしていると、子刻(十二時)近くになってから、女の声で、――お宅の坊ちゃんを見つけて伴れて参りましたと言って来た者があります。大喜びで戸を開ける。これが『疾風』に早変りをした」

「子供は本当に帰ったのか」

「帰りました。近頃は物騒だから、女の声ぐらいじゃ、真夜中に戸を開ける商人はありません」

「殺しというのは?」

「百五十両の金を奪って、引揚げようという時、喜代松という手代が帰って来ました。これは気も腕っ節も強い男で、商売柄押借りなどは一手に引受けているそうですが、入口で出会頭、『疾風』と気が付くと、持っていた心張棒か何かで、この野郎と打ってかかった。が相手が強過ぎました。引っ外しておいて、よろめくところを、袈裟掛に斬った、恐ろしい腕で」

話を半分聞いた時、平次は支度が出来て、自分の家を飛出しておりました。

あとは道々歩きながら聞いて、皆川町のたから屋へ着いた時は、まだ近所の人も詳しいことは知らない有様、どこで聴いて来るかわかりませんが、八五郎一流の早耳には、平次も舌を捲かずにはいられません。