Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme

Aozora Bunko

「あれは名人というものだ。名人に悪党はない――と俺は決めている」

「そんなものですかね、親分」

「悪党になれるのは、生半可な人間か、物事を器用にこなす奴だ、馬鹿と名人に悪人はないよ。――それに、もう一つ言っておくが、お島が『疾風』の手引だったところで、筋違見附か浅草御門の見附、橋々の番所の目をかすめて、どうして夜明け前に家へ帰れるんだ」

「なるほどね」

平次はガラッ八に説明しながらも、忙しく立ち働いて、店の内外、奉公人の顔触れ、喜代松の斬られた場所など、残る隈なく捜し廻り、それから主人始め一同を、一人一人訊ねてみましたが、相変らず何の掴みどころもありません。「疾風」の丈は五尺五六寸の大男だったと言い、五尺そこそこの小男だったとも言い、羽織の紋は何の模様もない石持だったと言うだけの事です。

最後に誘拐された倅の和太郎に当ってみました。五つといっても、懐っ子で発育が遅いせいか、何を訊いても判然したことが判りません。

「女の人が伴れて行ったよ、――あっちの方だよ、――菓子を食べたり、遊んだり、面白かったよ、――うん、お家へ帰りたくなって泣いたら、ねんねしたよ、――目がさめたらお家だったよ」