Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme

Aozora Bunko

と平次、何もかも知っている癖にこんな事を言います。

「あら、そんなんじゃございません。二階には父親が居ります」

「そうかい、それは知らなかった。たぶん若い意気な父親だろう」

「とんでもない、中気で寝たっきりですよ。親分さんが御出下すっても、御挨拶も出来ません」

「それは気の毒だ、――いずれ後で逢って見舞の一つも言わして貰おう、ところで」

平次は改まりました。

「…………」

お島の顔が、サッと緊張したように思ったのは、ガラッ八の眼のせいばかりでもなかったようです。

「お前には気の毒だが、どうも世間の評判がよくねえ、――薄々知っているだろうが、あの『疾風』と言われた強盗が、お前が歩いた先々荒しているのはどういう因縁だろう。決してお前をどうしようと言うのではなく、今日は世間の噂をお前はどう考えているか、言い訳があるなら言い訳、気がついた事があるなら、それでもいい、とにかく、『疾風』と引っかかりがあるものかないものか、それを聴きに来たんだ」

平次の言葉は親切でしたが、退引させぬ強いところがあります。

「有難うございます、親分さん。その事については、私から親分さんに申上げて、智恵を拝借したいくらいで――」