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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme

Aozora Bunko

「ところで八、松永町の三次郎――、お島の親父は動けねえほどの病人だ。あの家へ来て、お島の代りに世話をしている前髪立ちの若い男を知っているだろうな」

「知って――ますよ、お島の義理の弟――母親が再縁した先の子だそうで、皆吉と言って、たしか十八とか言いましたが」

「それだけ知っていれば確かだ。明日一日その男を跟けるんだ。目を放しちゃならねえよ。その代り日が暮れたら、どこに何をしていてもすぐ帰って来い」

「ヘエ――、お易い御用で、親分」

ガラッ八はそれっきり、翌る日の夕方まで帰って来ませんでした。頭の働きは少々ぐらい鈍くとも、この忠実さが、平次にはたまらない結構な相棒だったのです。

「親分、驚いたの、驚かねえの」

薄暗くなってから帰って来たガラッ八は、相変らず頓狂な声を入口から張上げるのでした。

「お島が帰って行ったろう」

平次は驚く様子もありません。

「そのとおりで、どうしてそれを」

「今日ちょうど日の暮れる頃許して貰うように、笹野の旦那に頼んでおいたんだ。証拠もなし、口も開かず、家捜ししても、金は一文もなし、あの上留めておく法はあるまい」

「なるほどね、三輪の万七親分の顔が見てえ」