Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme
銭形の平次は、間もなく半死半生の母親を見付け、お島に引渡したことは言うまでもありません。
お島は平次の庇護に、すっかり過去の暗い影を洗い落して、義理の母親を養いながら、相変らず、江戸中の人気をさらって行きました。
「お島の父親だと言った、中気の三次郎はどうしたんだろう。森右門に殺されたのかな」
ほど経てガラッ八がそんな事を言うのを、平次はどんなに面白がったことでしょう。
「あれは森右門の二た役さ。本名は木村六弥だ、――中気病みは誰にでも真似が出来るし、外へ出なくとも、医者が来なくとも、誰も不思議に思わないから調法な偽患いだよ」
「あ、な――る」
ガラッ八も少しどうかしております。
「相変らず気楽だぜ、八」
「まだ腑に落ちない事があるんだが――お島が隠しておけばいいのを、わざわざ針箱の中から和太郎の守り袋を出して見せたのは、どうしたわけでしょう、親分」
「そこがお島の賢いところさ。どうせ家捜しぐらいされるだろうし、岡っ引にあれを見付けられちゃ動きがとれないから、自分の方から出して見せたんだ、――もっともその前に俺は、お島の父親が『疾風』と解ったよ」
「ヘエ、――どんな事で」