Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.130 Zeichen · 288 Bildschirme
祝言前の嫁の長持に穴があるわけはない。あれは息抜きに違いないと気が付いたのさ」
「なアーる」
八五郎はピタリと額を叩きました。親分の推理に、ともかく直感で追い付いた自分が嬉しかったのです。
「ところであの居候は可哀想だね」
「あんな悪い野郎が?」
「十何年も給料のない奉公人並に扱われて、気が少し変になったのさ」
「それから、あのお関も可哀想じゃありませんか」
ガラッ八は臆面もなくこんな事を言うのです。
「せいぜい親切にしてやるがいい。親父が殺されて、たった一人になったんだから心細かろうよ。しょんぼりと帰って行った姿が目に残るぜ。もっとも顔は綺麗だが心掛けはあまり結構じゃない」
そんな事を言いながら、二人は妙に物足りない心持で神田へ急ぐのでした。