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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.130 Zeichen · 288 Bildschirme

Aozora Bunko

三

平次はそれを聴くと後ろをふり向きました。三つ股の源吉はその寅吉を縛らずにいるはずはないと思ったのです。

「寅吉は一応引立ててみたが、どうしてもお小夜を殺したとは言わねえ、――盗られた物はなし、寅吉より外に、下手人の匂いのするのもないが」

源吉はすっかり投げております。

「浅川団七郎という浪人者は」

「そいつはまるで雲を掴むような話だ。お小夜のところへ来る時は、大抵頭巾を冠っていたそうだし、お小夜はおくびにも出さなかったから、どこに住んでいるか、まるっきり見当がつかねえ。越後屋の主人が確かに顔を見たと言っているが、色白で四十前後で、ベットリと濃い青髯の跡のある、とだけじゃ――そんな浪人者は江戸に何百人いるか解らない」

三つ股の源吉の言うのは尤もでした。

「八、こいつは思ったよりむずかしいぜ。当分神田へ帰らねえことにして、音羽へ泊り込むとしようか」

銭形平次がそんな事を言うのですから、よくよくの難事件と見込んだのでしょう。

三

下女のお米を責めたところで、大した証拠も上がらなかったので、平次はその足を伸して、雑司ヶ谷の鬼子母神裏にある鉄心道人の庵室を訪ねました。