Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.130 Zeichen · 288 Bildschirme

Aozora Bunko

「イヤだねエ、二つや三つの子が首縊りや身投げをするものか。物好きに石を踏台にして井戸を覗いて、グラリとやったのさ。もっとも、坊っちゃんが死んだ方がいいと思う人間が、二人も三人もいる家だから、――そう思われるのも無理もないが。まさか、あんな可愛らしい子供を、井戸の中へ抛り込むような――そんな鬼のような人間はいないだろうよ」

さすがはガラ留でした。少し鼻を詰らせながらも、ガラッ八の身分柄も考えずに、思った事をみんな喋舌らずには済まない人柄です。年の割には少し若作りで、ハチ切れそうな精力がみんな口へ発散するらしく、町内の金棒引きも、この女の前に立つと威力を失います。顔立ちは綺麗な方で、色白で邪念のない笑いを一杯に漲らせながら、少し伝法な調子でまくし立てるところなどは、腹の底からの結構人でなければなりません。

「坊っちゃんがいないと気が付いたのは、いつの事だい」

「暗くなってからですよ。いったい坊っちゃんに付いているはずの婆やが間抜けじゃありませんか。何のために給料を貰っているんだか解りゃしない」

「死骸を見付ける前に水を汲まなかったのかい」

「汲みましたよ。浅い井戸だけれど町の中で埃が立つから、蓋をしてあるんで、小僧の定吉も四方が暗いから気が付かなかったんですとさ」