Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.130 Zeichen · 288 Bildschirme
二
これを踏台にして、子供が井戸を覗きましたと言わぬばかり。八五郎は何かしら、容易ならぬものを嗅ぎ出せそうな気がしたのでした。
二
「おい小僧さん」
「ヘエ――」
「お前は定吉とかいうんだね」
「ヘエ――」
「坊っちゃんの死骸を見付けたのはお前だろう」
「ヘエ――」
「日が暮れてから最初に水を汲んだ時、井戸に蓋がしてあったのかい」
「ヘエ――」
すっかり脅えきった小僧は、ガラッ八の突っ込んだ問いにガタガタ顫えてさえおります。
「間違いはあるまいな。そいつは大事なことなんだが――」
「確かに蓋がしてありました。その上に釣瓶が載っていたんですから、間違いはありません」
「その蓋を開けて水を汲んで、中に子供が落ちていることに気が付かなかったのか」
「蔵の蔭で、ここは日が暮れると真っ暗なんです」
定吉は泣き出しそうでした。十四になっても、少し智恵の遅い方らしく、物の筋道を立てて考えるのが、少し手間取ります。
「坊っちゃんは、誰に一番なついていた」
「婆やの次はお島さんとお留さんですよ」
「お島さんて言うと?」
「御養子の金次郎さんの配偶で」
「嫌いなのは?」
「御新造さんと大旦那と、金次郎さん」