Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.130 Zeichen · 288 Bildschirme
四
「それからあの、――定吉どんが、親分さんに申上げたい事があるって言ってましたよ」
お冬は思い出したように付け加えました。
「どんな事だろう」
「先刻親分さんが不思議がった石を、井戸端へ持って行って置いた人の後ろ姿を見たんですって」
「そいつは有難い、定吉はどこにいるんだ」
「お店の方でしょう」
が、しかし、ガラッ八が飛んで行った時は、定吉の姿は見えませんでした。店で訊いてみると、番頭に言いつけられて、どこかへお使いに行ったというのです。
四
ガラッ八の八五郎は、その足で八丁堀に廻って、ともかくも一応の報告を済ませ、神田の銭形平次のところへ顔を出したのは、もうその晩も遅くなってからでした。
「こんなわけですよ、親分。子供が間違って井戸へ落ちたのなら、その後をちゃんと蓋までしておくわけはないから、投げ込まれて殺されたに決っていますよ」
ガラッ八の説明は、思いのほか行届きます。
「それ見るがいい。お前だって一生懸命になりゃ、ちゃんと勘所を押えて来るじゃないか。あとはほんの一と息だ」
「へッ、そう親分に言われると、満更悪い心地じゃありませんがね」
「どっこい、まだ顎なんか撫でるには早いよ。