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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.130 Zeichen · 288 Bildschirme

Aozora Bunko

そこには稲荷の祠があって、その祠の後ろ――崖へ横に掘ったお狐の穴とも思えるのが、入口を組み上げた材木と巨大な石が崩れ落ちて、若い男を一人、虫のように押し潰しているではありませんか。

出入りの者や、番頭手代達の手で、崩れた材木と石を一応取片付け、死体を引出して筵をかけたばかりのところ。

「これだ」

富蔵はそれを指して、酸っぱい顔をするのです。

「この穴の中に金があると思ったんだね」

平次は真っ暗な穴を覗きました。

「狐の穴の中に千両箱を隠すのは思いつきさ。盗る気で入った者が材木と石に押し潰されたんだからこいつは天罰とでも思わなきゃなるまい」

と富蔵。

「天罰にしちゃ手厳しいね」

「天罰でなきゃ、下手人はお狐か、死んだ先代の主人だ。銭形の親分が夫婦づれで来ても、こいつは縛れっこはねエ」

市ヶ谷の富蔵は少し皮肉な調子で、ニヤリと平次を見るのです。

「なるほど、金を穴の中に隠して、入口へ危ない仕掛けをしておくのは、ありそうな事だが、――本当に中に金があるのかな」

平次は崩れた入口から、中腰になって穴の中へ入って行くのです。

「親分、危ないじゃありませんか」

ガラッ八は後ろからその袂を押えました。