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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.130 Zeichen · 288 Bildschirme

Aozora Bunko

伝助は弁解らしくそんなことまで言うのです。

「江戸にいれば、疑いでも受けるような筋でもあったのかい」

平次の問いは直截で仮借しません。

「ヘエ、――そんなわけじゃございませんが、少しばかり丸屋さんには借りがございます」

「いくらだ」

「三十両ほどで、ヘエ」

「たいそう借りたんだね」

「二十両は利息でございますよ」

一瞬、伝助の顔は険しくなりました。

「お前さんの家はどこだい」

「ツイ、この裏でございます」

平次はそれを訊くと、チラリとガラッ八に目配せしました。八五郎が主人の合図を呑込んだ猟犬のように飛んで行ったことは言うまでもありません。

「銭形の親分、御苦労様で」

偶然らしく、ブラリと顔を出したのは、お神楽の清吉でした。

「お、清吉兄哥か。三輪の親分が悪いそうだね」

平次は如才なく受けてニッコリします。

「なアに、大したことじゃありません」

「ところで、丸屋の主人の行方だが、まるっきり見当もつかないのかえ」

「口惜しいが、なんにも解りませんよ。麻裏を履いて頬冠りをして、煙のように消えてなくなったとでも思わなきゃなりません」

清吉はひどく悄気返りました。

「女出入りはなかったのかい」