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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

「この物置は滅多に使うことはあるまいね」

平次は案内の婆やさんに訊きます。

「もと百姓家で使った物置だから、あんまり広くて役に立たねえよ。近頃は三月も開けたことがねえだ」

「そうだろう」

そう言いながら中へ入った二人、

「あっ」

喜八は思わず声をあげました。広い物置の隅に、各種各様の提灯が十七八、蝋燭も抜かずに滅茶滅茶に積んであるではありませんか。

「こんな事だろうと思ったよ。狐の嫁入の道具が、やはり川のこっちにあったんだ」

平次はそれを予期した様子で一向驚く色もありません。

「縛ってしまおうか」

喜八は犇めきます。

「誰を?」

「知れたこと、あの弱い浪人者だよ」

「冗談じゃない。自分が細工した狐の嫁入道具なら、自分の物置へ隠しておくものか、あの浪人者を縛ると、とんだ事になる」

「それじゃ?」

「もう少しあちこち歩いてみよう」

二人はまた川岸っぷちの方に取って返すと、八五郎と下っ引二三人が勝ち誇った様子で飛んで来ました。

「親分」

「両替した奴が判ったか」

「みんな判りましたよ。それから蝋燭を買った野郎も――」

ガラッ八はすっかり弾みきっております。

「なるほど、そこまで気が付けば大したものだ。