Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
六
流れる刃を取直す間もなく、第二第三の銭は流星のごとく飛んで拳へ、額へ、そして第四の銭は危なく眼の玉を打とうとしたのです。
曲者は一散に逃げ失せました。
「爺さん、危なかったな、――庄司の屋敷へ帰るのは諦めて、当分俺の家へ来ているがいい」
平次は大地へヘタヘタ崩折れる友吉を援け起しました。
六
三河島のお組の親許を訪ねて帰った八五郎から聴くと、お組はそこへも帰らず、正直そうな両親は娘が行方不明と聞いて、庄司家へ行って剣突くを喰わされ、どうしようもない不安な日を送っているのでした。
「この上は医者の北村道作の方を手繰るの外はあるまいよ」
平次は休む隙もなく八五郎と一緒に弓町まで出かけました。
本道の北村道作は、界隈に古く住んだ医者で、悪事に加担しそうもありませんが、とにかく充分に用心をして、十手に物を言わせて真っ向から脅かすと、
「私は何にも知らない。あの晩急病人があるからと庄司家の使いで行ってみると、急病人というのは嘘で、一刻(二時間)ばかり用人と碁を打たせられて、いざ帰ろうと思うと駕籠がない。仕方がないから歩いて帰ったが、後で若い者から聴くと、なんでも病人らしい者を私の駕籠に積んで、無理に巣鴨の庚申塚まで運んだということだ。