Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
四
その証拠には、二人の長脇差はこの通り血だらけで、一間とは離れずに死んでおります」
「フム」
「もし、誰か他の者が、この二人を斬ったとすれば、これだけの傷をつけたんですから、うんと返り血を浴びたことでしょう。その辺にマゴマゴしておればすぐ知れてしまいます。土地者には、この二人のあぶれ者を一緒に相手にして、見事に斬り伏せるような、そんな腕の立つ人間はありません」
喜八の説明はいかにもよく行届きます。それを口移しに教えた平次は、八五郎と一緒に役人達に背を見せて、群がる野次馬を追っ払っております。
四
「有難え。これで俺も坊主にならずに済んだよ、銭形の」
役人と、役人について来た二三人の御用聞の後ろ姿を見送って、尾久の喜八はホッとしました。
「その代り、これからが大変だよ、喜八兄哥」
平次は引返してもういちど二つの死骸を検めております。
「大変というと?」
「下手人を捜すんだよ。――それから狐の嫁入を仕組んだ野郎と、泥棒と、人さらいと」
「二人は相討ちで死んだんじゃないのか」
喜八の鼻はキナ臭く動きました。
「それは兄哥の顔をつぶさないようにこの場のがれの言い訳さ。相討ちなんかじゃない、立派な下手人があったんだ」