Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
四
「それにしちゃ拵えが新しいじゃないか。刃の色も近頃研いだ上、念入りに手を入れたものらしいが――」
「…………」
次郎右衛門は応えようもありません。
それからもう一つ、四方屋の跡は誰に取らせるのかという問いに対しては、手代の喜三郎は遠縁の者で心掛けも人柄も悪くないし、お秀との仲も好いから二人を娶合せて跡を取らせる心算。これはお秀の厄が明けてから運ぶはずで内々仕度までしていたというのでした。
次に呼出して貰ったのは老番頭の平兵衛。
「ヘエー、私は通いで、夜分はここにおりませんから何にも存じませんが――」
といった調子。――商質は賢いが、外のことには一向思いやりも工夫もない典型的な事務家で、五十そこそこの、月代の光沢だけは見事ですが、何の特色もない人柄でした。
それに訊くと、四方屋は万という身上で、主人が情け深い上に、跡取り娘のお秀は申分のないお嬢さんで、殺されたお皆さえいなければ、奉公人たちもどんなに楽をするか判らないといった話、ここでもお皆の評判はさんざんです。
四
手代の喜三郎は二十三四の、久松型の良い男で、平次の前へ連れ出されると、いきなり、
「銭形の親分さん、お皆を殺したのは、御主人やお嬢さんじゃございません。