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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

「消し忘れたんだろう」

ガラッ八の報告も、平次に注を入れさせると、なんの奇怪味もありません。

「ところが親分、念のために、ツイ今しがたもういちど行ってみると、行灯の灯がまだ点いているのはどうでしょう」

「フーム」

「朝消し忘れた行灯が、油も注さずに申刻(四時)近くまで点いている道理はありません。変じゃありませんか、親分」

「なるほどそう言えばその通りだが、――近頃なんか、そんな禁呪が流行るのかも知れないよ。帰りにそれとはなしに、どんな人間が住んでいる家か訊いてみるがいい。如才もあるまいが、その家へ飛込んで訊いちゃ打ちこわしだよ」

「やってみましょうか」

その話はそれっきり忘れて、ガラッ八が帰ったのは日が暮れそうになってから。

翌る日。

「親分、どうもますます変ですよ」

八五郎のキナ臭い顔が飛込んだのはまだ朝のうちでした。

「昼行灯はなんの禁呪と解ったんだ」

平次も少しばかり真面目になります。

「解らないから不思議なんで」

「それじゃなんにもならないじゃないか」

「ところが今朝は昼行灯が引込んで、赤い鼻緒の草履がブラ下がっているんで」

「さあ解らねえ」

「きのう行灯の出ていた二階に間違いはありませんよ。