Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
一番先に連れて来たのは、主人の次郎右衛門――六十前後の大店の主人らしい貫禄ですが、思わぬ打撃に少し顛倒していながら、銭形平次が来てくれたので、何かホッとした様子です。
「主人の次郎右衛門さんだね」
「ヘエ――」
「お前さんの煙草入が死骸の側にあったそうだが、ありゃどういうわけだい」
平次は静かに始めました。
「お皆を殺したのは、――何を隠しましょうこの私でございますよ、銭形の親分さん。三輪の親分はお秀が怪しいと言いますが、とんでもないことでございます」
次郎右衛門は胡麻塩になった頭を掻きながら、打ち萎れた顔を挙げました。
「それならそれとして、お皆を殺さなければならなかったほど、思い詰めたことがあったというのだね」
「あの娘は、――亡くなった私の配偶の連れっ娘ですが、あれは鬼でございました。母親の生きている内はまだ大したこともございませんでしたが、二年前母親が死んで、この私が病身になると、急にのさばり出して奉公人をいじめ抜いた上、先妻の腹に生れたこればかりは私の一粒種の娘お秀などは、まるで下女同様の目にあわされました。その上、死んだ者の悪口を言うわけじゃありませんが、我儘で、剛情で、自分勝手で、欲が深くて、それだけなら我慢もしますが、お洒落で、浮気で」