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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

「寝たのは?」

「亥刻(十時)過ぎでございました」

「お前は幾番指して、幾番勝ったんだ」

「与三と二番指して二番とも負けました」

「与三と若吉は?」

「二番ずつ指し分けになったようで」

そんな事を聴いたところで何の足しにもなりません。

母屋へ行って支配人の常吉に逢ってみると、これも恰幅の好い五十男で、ひどく甥の勇次郎の死んだのが打撃だったらしく、大きな身体で打萎れているのは気の毒でした。

「実はね親分、従兄妹同士だけれども、私の娘のお信と一緒にして、末長く見て貰うはずでしたよ。足は悪かったが、智恵の逞しい、良い男で――」

そんな事を言うのです。昨夜は店から一歩も外へ出ず、奥で甥の荘太郎と話しふかして、そのまま寝てしまったという言葉に嘘があろうとも思われません。

若主人の荘太郎は、典型的な若旦那の成長したので、人の良いという外には何の取柄があろうとも思われません。

「可哀想なことをしました。私が、金を見付けたらみんなやると言ったのが悪かったのかも知れません」

そんな事に気の付く二十五歳の若主人が、決して馬鹿や豪傑でないことは、平次も承認しないわけには行きません。