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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

「おや? 親分、どこへ行くんで?」

「八丁堀へ行ってみるよ」

「ヘエ――」

「あの殺しは、俺には解らない事だらけだ。笹野の旦那にお目にかかってお智恵を拝借しよう。学者という奴は、こちとらには苦手だね」

平次はそんな事を言いながら、与力筆頭笹野新三郎の組屋敷を訪ねました。

「平次か、だいぶ顔を見せなかったな」

新三郎は若くて闊達で銭形平次の庇護者でした。

「旦那、お智恵を拝借に参りました。今度ばかりはまるっきり見当も付きません」

平次は笹野新三郎の学問と人柄には、日頃から推服しきっていたのです。

「お前に解らないことが、俺に解る道理はないよ。――だが、どんな事なんだ」

「ゆうべ殺しのあった上州屋は、三万両からの金を遺して、その場所を誰にも教えずに死んでしまいましたが、手文庫の中の倅に宛てた遺言状らしい手紙に、日比魚とたった三字だけ書いてあったそうです。これが大金の隠し場所を教える文句に違いありませんが、困ったことに、こちとらでは一向解りません」

平次はさすがに打ちひしがれた調子です。

「待ってくれ。そいつは俺にも解りそうもないが、上州屋の名は何とか言ったな」

「荘左衛門でございます。