Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
という小説を書いた時、本名を名乗るのも極りが悪く、新たに筆名を拵えるのも面倒臭いので、はなはだ不精ではあったが、堅いものを書いた昔の雅号をそのまま、胡堂と署名してしまったが、今日まで道連れになった因縁である。
「あらえびす」の方は、新聞に音楽や、絵のことを書くのに、胡堂でははなはだ堅いので、胡という字を柔らかく訓んで、「あらえびす」としたまでのことである。「袖萩祭文」という芝居の中に、桂中納言に化けて出た安倍貞任が、花道の中ほどで、引き抜きになり、「奥州のあらゑびす」と威張るところがある。これを歴史的にせんさくすれば、「にぎゑびす」に対する「あらゑびす」で、更に砕いて言えば熟蕃に対する生蕃である。本当の仮名遣いは、あらゑびすでなければならないが、仮名遣い問題のうるさかった時で、読みよく「あらえびす」としたに過ぎない。
一時ふざけた意味でR・A・B・Cと署名したこともあるが、気障なので止してしまった。横文字と安倍貞任では少しく調和が悪い。雑文に長沢無人と署名したこともある。私の生家は長沢尻というところにあり、無人は傍若無人の無人だ、今は亡き友人の一人が、私の生家の小字まで知っており、長鞘尻の親分などとからかったハガキをくれて、私を困らせたことがある。