Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
幸右衛門は口を開いて聞き入るばかりです。
「帰ろうとしたが、ちょうど大雪が降っていて、足跡を隠しようがない。幸いお前が手掛けた寮の植木の突っかい棒にする長い丸太が、寮の二階窓の下に立てかけてあったのを思い出し、そこから丸太の尖につかまって、三間も離れている自分の家の二階の窓まで飛付いた。危ない離れ業だが、それでもお前は高い場所の仕事に馴れているから、どうやらこうやらうまく行った」
「…………」
平次の推量の素晴らしさ、幸右衛門は自分のした事を復習されて、ただ呆気に取られるばかりです。
「自分の家の二階へ帰ったが、四間以上もある丸太をそのままにしておくとたちまち露見する。お前はそれを二階へ引入れて、四つに切り落し、縁の下に抛り込んで素知らぬ顔をしていた。二階から二階へ丸太で橋を架けることは俺もすぐ考えたが、丸太を大地に立てて、二階から二階へ飛付くことは考えなかったよ」
「恐れ入りました親分さん。その通りに違いございません」
幸右衛門は板敷の上へ両手を突きます。
「ところで、雪の降る前にお前を誘い込んで、夜中過ぎ大雪になってからお前を送り出し、窓を締めたり、お勝手口へ足跡をつけたりした人間があるはずだ」