Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

「それは親分さん、勘弁してやって下さい。姉を焼き殺された上、自分は牛馬のようにこき使われている可哀想な娘です。娘の母親は遠い親類の厄介になって、生きるに生きられず、死ぬに死なれぬ目に逢っていると、この間も手紙が来たのを見て、私も貰い泣きをしました。――あの娘はただ戸を締めて、足跡をつけただけです。たった十五になったばかりの娘が、姉の仇を討つ気にでもならなければ、そんなことができるわけはありません。お見逃しを願います、親分さん。弥八を殺した下手人は私一人で沢山でございます」

幸右衛門は幾度も幾度も顔を床に摺り付けました。

「よしよし、何にも知らなかったことにしよう。それから、俺に縛られたんじゃ、お前の命を助けようはない。見え隠れに八をつけてやるから、すぐ番所へ駆け込み訴えをしろ、お係り同心が出役になっているはずだ。――俺に言われたなんて、間違っても言うなよ。佐野喜の主人にはお上の憎しみがかかっている。御慈悲でお前の罪が軽くなれば、遠島か永牢で済むかも知れない、そうするとまた娑婆へ出て来る折もあるだろう。――あの娘のことは心配することはない、俺が引受けて母親のところへ届けてやる」