Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
「親分、お嬢さんは何にも御存じじゃありません。お願いですから、お嬢さんを縛るなんて、虐たらしいことを言わないで下さい。そうでなくてさえお嬢さんは――」
激情にかられて幸吉は、見境もなく平次に喰ってかかるのでした。
「よしよし、お前の言うことはよく解っている。それほどお嬢さんを大事に思うなら、なんだって箪笥から切れそうもない、脇差なんか出して、血をつけて箪笥の裏へ抛り込むようなことをしたんだ」
「えッ」
この素っ破抜きには、聴いているガラッ八の方が驚きました。
「鞘をそのまま抽斗に残しておいて、中身だけを出して自害をする人間があるものか。自害してから刀を抛るのも可怪しいし、それにこいつは一番大事なことだが、主人の咽喉の傷は、両刃の刃物で突いたんだぜ。あんな錆脇差なんかで、人間一人滅多に死ねるものじゃねえ。自害をするにしても、殺すにしても、同じ手近にあるなら、よく切れる刃物を選ぶのが人情だよ。どうだ、幸吉」
「相済みません。私が悪うございました。主人の死骸の側に刃物が無いと、殺されたに決められてしまいます。あの部屋に入って主人を殺すのを、隣の部屋のお嬢さんが知らないはずはないと、土地の親分衆がおっしゃるのを聴いて、誰もいないところを見極めて、私が細工をいたしました。