Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 猿回し
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme
二
「そんな評判でした。私にしてみれば、皆んな一様に金のかかった娘達ですから、贔屓も不贔屓もありゃしませんがお互い同士の仲の悪いのは一番閉口ですよ」
お余野の口吻は、至極公平ですが、八五郎には矢張りお房が一番怪しいという疑いを強めさせるだけです。
それにしても、少し遅れて路地を入って来たというお房が、どうしてお萩を殺す隙があったか、お萩の頭を、卵の殻のように叩き潰した武器は何? 八五郎にはさて解らない事ばかりです。
二
八五郎は更に、昨夜の人の配置を調べてみました。内儀のお余野は、二階の部屋――八五郎の隣に居たことは確実で、お房はお萩の後から湯屋を出たことも確からしく、お六と祭は下の六畳で仲よく休んで居り、お半はその隣の部屋に、お房とお萩の帰りを待って居たと、自分で言い張って居ります。
主人の造酒助は旅からまだ帰らず、一番物騒な網干の七平は、賭場へもぐり込んで、すっからかんに剥かれたことは、多勢の証人があって疑う余地もありません。
若旦那の伊豆屋与吉は、その晩親父の代理で、仲間の参会に顔を出し、事件のあった頃は、柳橋の料亭で飲んで居たことが明らかになりました。