Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 猿回し
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme
間もなく、ドシンと来たようで」
「皆んな揃っていたわけですね、――お滝と新吉さんの外は」
「そんな事になりましょう」
「ドシンと音のした時は、才六は、確かに二階の座敷に戻ってきた筈ですね」
「間違いありません、――あれは何んだろう、と私が言うと、才六は立上って障子を開けましたが、縁側に居る筈の奇月宗匠の姿が見えないのと、下でお角が大きな声を立てたので大騒ぎになりました。まさか、石灯籠の下敷きになって居ようとは思いません、――もっとも、宗匠はその時、ひどく酔っては居ましたが」
主人岩太郎の説明をきくと、奇月宗匠を二階から突き落した人が無くなるわけですから、乱酔した奇月が、自分で手摺を越して庭に落ち、這い出して石灯籠を背負ったことになります。
「階下には?」
「多勢居たようです。料理の方は、重三郎という、これは顔馴染の板前で、外に近所の女達二人、下女のお角が采配を揮って居たようで。奇月宗匠に貸しのあるのはうんと居ますが、怨みのあるのは一人もありません。下男の次六は、昨夜も鎌倉町の店へ使いに行って騒ぎのずっと後で戻って来たようで」
岩太郎は言い捨てて、何んか用事を思い出したらしく奥の方へ姿を隠しました。