Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 猿回し

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme

Aozora Bunko

「銭形の親分、又飛んだことでお骨を折らせます、こう祟られちゃ、私もやり切れませんよ」

主人の岩太郎が縁側から挨拶をして居ります。剛愎らしい男ですが、重なる不祥事に、さすがに気を腐らせて居る様子です。

「お気の毒でしたね。ところでこの石灯籠ですが、笠に古い傷があるようだが、時々転がる癖でもあるんで?」

平次は身を開いて、石灯籠の古い傷を見せました。

「縁起の悪い灯籠ですよ、よっぽどすわりが悪いと見えて、三年に一度位ずつは大風か大雪で笠と火屋が転がり落ちますよ。石屋に直させようと思ったが、そうすると折角の灯籠の形が悪くなるそうで、そのまま放ってありますがね、なるべく傍へ寄らないように、奉公人共には申しつけてあるんだが、奇月宗匠が二階から転げ落ちたはずみで、又転げたんでしょう、物騒なことで」

主人岩太郎も、今度はよくよくこの風流な石灯籠に愛憎を尽かした様子です。

「ところで、もう一つ訊き度いが――昨夜奇月宗匠が二階の縁側へ出たとき、部屋に残って居る顔ぶれはどんなものです」

「それは、よく覚えていますよ、私とお峰と、その側に篠崎さん、田屋さん、才六は一寸小用に降りて、部屋へ帰ったところでした。