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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 猿回し

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme

Aozora Bunko

呪いの藁人形などを、わざわざ女結びの丁寧な縄で拵える筈は無いのですから、これは、「女がやったらしく見せかける為か」でなければ真実に「女が拵えた藁人形でなければならない」ことになるのです。

「ところで、もう一つ訊きますが」

「?」

平次の調子が改まったので、主人峰右衛門も思わず引入れられるように、硬張った表情をします。

「此家の玄関前に投り込まれてあったという年寄の巡礼の死骸、あれは確かに、見覚えの無い顔だったのでしょうか」

「私にも、それが不思議でなりません、――私は決して良いことばかりをして来た人間ではなく、世間の評判でも御存じでしょうが、慈悲善根の代りに無慈悲なことばかりして参ったと言った方がよい位でございます。でも私の生涯をどう振り返って見ても、あの巡礼の顔ばかりは、思い出せないのでございます。あれだけの行倒れを、玄関へ投り込むのは、容易の力ではございません。家中の者でそれの出来るのは、勇太郎たった一人でしょうが、その勇太郎も殺されてしまったところを見ると、勇太郎の仕業でないことだけは確かでございます」

主人峰右衛門は、愚痴交りに言うのです。

「いや、そんなことで、あとは又訊くとしましょう。