Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 鬼の面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme

Aozora Bunko

て枕元の柱にブラさげてありますがね、相手は黒雲五人男だ、からかい面に竹筒を外して、家中にバラ撒いて行ったが、勘定して見ると一文も不足して居なかったなんざ、人を嘗めたものですね」

「兎も角も行って見よう、放って置けねえことをしやがる」

平次は八五郎を促すように、向う柳原まで飛んで行きました。

路地の中はまだ三々五々の人立ち、評判の兇賊黒雲五人男が押入ったというので、お長屋の格が上ったように思って居るのでしょう。

家の中へ入ると、八五郎の叔母はまだプリ/\して居りました。

「私のところへ押込が入るなんて、本当に呆れ返ってモノが言えないじゃありませんか、千両箱の二、三十も持って居るとでも思ったのか、――若くて綺麗なお比奈さんが居るから、私はもうそればかり心配で――」

と、まくし立てるのです。

「泥棒が入ったのは宵か、夜中か、それとも暁方かえ、叔母さん」

平次はその鋭鋒を避けながら静かに訊きました。

「夜中でしたよ、――子刻前だったかね、お比奈さん」

「――」

お比奈は黙ってうなずきました。

「人数は?」

「たった一人でしたよ、盲目地の袷に、豆絞りの頬冠りで、懐中に呑んで居た匕首を抜いて脅しながら――俺は黒雲五人男の一人だ、岡っ引の家を承知で入ったが、ジタバタすると命が危ない、良い子だ、静かにしろ――とお比奈さんと私を縛り上げ