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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 鬼の面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme

Aozora Bunko

二

でも八五郎はイソ/\と飛んで行きました。江戸一番のフェミニストの八五郎が、首尾よく用心捧の役目を果して、平次が期待する、吾妻屋の秘密を探って来るでしょうか、はなはだ覚束ないことです。

二

三日経たないうちに、八五郎はもう最初の報告を持って来ました。

「親分、あの家は変な家ですね」

その酢ぱそうな顔を見ると、勇敢なる騎士が恋の成功を納めたとは受取れません。

「まさかあの後家に手ひどく弾かれたわけじゃあるまいな」

「大丈夫ですよ、まだ亭主の三十五日も済まないうちから、私がそんな事をするものですか」

「大層義理堅い人だね」

「第一あの女は、あっしが側に居ると、一日一と晩経っても、白い歯も見せませんよ、妙にこうヒヤリとして」

「お前というものに用心して居るのさ」

「そんな筈はねえと思うんだが――」

八五郎の甘さ、

「ところで、変な事というのは何んだ」

「皆んな変ですよ、主人の死んだのを良いことにして、番頭の嘉七はセッセと取込んで居る様子だし、下女のお友はつまみ食いばかりして居るし、後家のお染は取済して冷んやりとして居るし、弟の米吉は、姉の部屋へばかり入り込んで、こちとらには鼻汁も引っかけないし――あの米吉という野郎は、気の知れない若造ですよ、物腰は女みてえで妙に物静かなくせ、ひどく気象に激しいところがあって、小僧の春松などは、うっかり