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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 鬼の面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme

Aozora Bunko

行方不明になったのは、先ず死んだものと思わなければならず、それは佐渡屋の家の者では、小僧の倉松がただ一人、外に若い芸子が一人、この死骸は翌る日になって永代近くからあがりました。

半死半生のは、佐渡屋の妹娘のお信という十四になるのと、手代の直次郎と甥の与之助の三人、女主人のお兼は、すぐ助けられて大したこともなく、娘のお絹は杭か何んかで肩を打ちましたが、これも先ず怪我という程ではありません。

「銭形の親分さん、あっしは此涼み櫓を拵えた藤次郎というものですが、三十人や五十人の人間が乗った位のことじゃ、ビクともする筈はありません。念のために落ちた櫓を見ると、腑に落ちないことばかりです。明日になって、様子が変っちゃいけません、今のうちに、親分の眼で見て置いて下さいませんか」

五十男――正直で頑固らしいのが、平次の袖を引くのです。

「それは良いことに気が付いた、八、提灯を持って来てくれ」

平次はこの藤次郎と名乗る男に案内させて半分崩れ残る足場に、危うく昇って行きました。

「こいつが独りで落ちたとなると、拵えたあっしがお店への申訳に、腹でも切らなきゃなりません。ところが、櫓の床や手摺を止めてある、大事な縄が、間違いもなく刃物で切られているじゃありませんか、ね、親分、此通り」