Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme
言葉数は多くありませんが、その抗議には宗教的な熱心さがあったのです。
平次は『娘の新しい角度』を見せられたような気がして、フト身内の引緊まるのを感じました。娘をこれだけ引きつける男には、何んか知ら容易ならぬものがあるでしょう。
「でも、殺されたお嬢さんのお絹さんは、品吉を嫌って居たというでは無いか」
「それは、若い女の心を見通せない人の言うことです、お嬢さんは、よそ/\しく見せていて、心の中では品吉が好きで/\ならなかったのです」
それもまた平次にとっては、若い女の心の、不思議な角度でした。
「今朝、味噌汁を拵えるとき、お夏さんは小出しの瓶から、杓子で味噌を取って鍋へ入れたことだろうな」
平次は妙な方へ問を持って行きました。
「いえ、――戸棚の中の小出しの瓶の上に、杓子に一と塊りのお味噌を取りわけたのが載せてありました。多分お六さんが気をきかして、朝のお味噌を入用なだけ、前の晩のうちに取りわけて置いたことと思い、そのまま鍋に落して煮てしまいました」
「あ、それだ」
平次は飛上るほど驚きました。朝の味噌汁の中に、猛毒を仕込むためには、それが一番手軽で間違いの無い方法で、物事を内輪に考えるお夏は、それをお六の親切と解し、杓子に入れてあっただけの味噌で汁を作ったに間違いは無いでしょう。