Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme
生きて居たら、二十五、六にもなりましょうか」
「その疾風と申した強賊の名を、お前は覚えて居ることだろうな」
「本名は木村六弥、又の名を森右門と申しました」
「いずれ記録を新しく作らなければなるまい、よろしく頼むぞ」
「かしこまりました」
「その記録を選って盗んだというのは、子細のあることだろう、何かの手掛かりと思ってわざ/\呼んだのだ」
「有難うございます。森右門の木村六弥は死んだ筈でございますが、倅の皆吉と養い娘のお島はまだ生きていることと存じます。丁度山谷の春徳寺で、三千両の祠堂金が盗まれた折でもあり、とことんまで調べて見たら、何んか繋がりがあるかもわかりません」
曾て「疾風」の木村六弥が、主家帰参のために盗み溜めたのも三千両、春徳寺で盗まれたのも三千両、「疾風」の記録に南町奉行所で盗まれ、それに一脈の関係のありそうな山之助お比奈兄妹の後ろにも、「疾風」の時と同じように、中気の病人が付き纏って居るのです。
もっとも、曾て疾風が扮装したのは、偽の中気でしたが、山之助の主人で、お比奈が世話をしている越中屋の釜六は、八五郎が調べたところでは、間違いもなく真物の病人というのが、二つの事件の違いでもあります。